東京オリンピック延期

　どうやら東京オリンピックが1年程延期する見通しとなりました。
コロナウイルスの収束が見通せない状況下、今夏の開催に疑問視する声も多かったようでした。
そのため、この決定にとりあえず一安心した人も多いでしょう。
1年後が適切かどうかは別にして、延期の判断は妥当だと思います。
　

代表選手の選考と調整

　気になるのは代表となる人達の動向と心境です。
既にいくつかの競技では既に決まっている代表選手の再選考はしないと表明されています。
恐らく多くの競技でそのようになると思われます。
代表に決まっている選手のことを考えると、再選考とするのはあまりにも残酷です。
新たに選考会で勝つことを求められるのは、体力面だけでなく心的負担も大きすぎると思われます。
　

　野球やサッカーなどはまだ正式に決まっていません。
そのため、今年なら選ばれていた人が来年になっても選ばれるとは限りません。
ベテラン選手にとってはやや不利になったように感じます。
逆に若い選手にはオリンピック出場のチャンスが広がったと言えそうです。
どちらにしても、今シーズンの成績が大きく関係してくるでしょう。
　

　今夏の予定で調整を進めてきた代表選手たちは戸惑っているかもしれません。
調整スケジュールを一から組み立て直さないといけなくなりました。
時間的余裕が出来たことが有利に働く選手もいれば、そうでない選手もいるでしょう。
伸び盛りの選手にとっては、本番でさらに良い記録が出る可能性があります。
逆に今年が最後のオリンピックと考えていた選手は、モチベーションの維持が難しいように思います。
　

　この延長される期間に様々なことが起きるでしょう。
代表選手の中にはスランプに陥る人がいてもおかしくありません。
場合によっては不調や故障などで代表を辞退する選手が出るかもしれません。
　

　勝負事にたらればは禁物です。
でも、今年開催されていれば表彰台の上で輝けていたのに、延期となったことで他人のその姿を眺める立場になってしまう選手は1人や2人ではないでしょう。
延期となったオリンピック本番で表彰台に立つ人には、そのようなことも考えてメダルの重さを感じてほしいと思います。