三億円事件の日

　記念日ではありませんが、今日12月10日は三億円事件（府中三億円事件）があった日です。1968年（昭和43年）の今日、東京都府中市の東芝工場で支給される予定だったボーナス約3億円を積んだ乗用車が、白バイ警官に扮した犯人に奪われる事件がありました。
　

　既に時効が成立し、事件発生から50年以上も経過しているため、この事件を知らない人も増えていることでしょう。それでも、事件を知る人にとっては、犯人のモンタージュ写真は今でも思い出せると思います。
　

犯人は幸せなのか？

　当時の3億円は現在の20~30億円にも相当するとのことです。それだけの現金を鮮やかな手口で一人も傷付けず、更には誰も損をしなかった（被害金額は全て保険で賄われた）完全犯罪として伝説になりつつあります。単独犯という説も有力なため、この犯人をヒーロー扱いする向きもあるようです。
　

　犯人は今どこで何をしているのでしょうか。奪った現金は使用したのでしょうか。未解決事件のため、多くの謎が残ります。生きていれば高齢です。現金の一部の紙幣ナンバーを警察は把握していますが、未だ世に流通した形跡はないようです。ということはまだ犯人の手元にある可能性は高いと言うことです。もしそうならば、亡くなった時に遺品整理で判明するのではないかと思われます。
　

　昨年、犯人を自称する人がネットで手記を綴り、それが告白本として出版され話題になりました。過去にも犯人を自称する人は何人もいたようですが、その中でも一番信ぴょう性が高いらしいです。しかし、実際に奪った紙幣を公表してはいないので、やはり疑いは残ります。
　

　ただ、真犯人はどこかにいて、事件後51年の人生を歩んでいるわけです。どのような生活をしてきたのでしょうか。少なくとも時効成立までは心が休まらなかったのではないかと思います。それに奪った現金を使えずにいるのなら、何のために起こした事件だったのでしょうか。誰にも知られないヒーローとして幸せな人生を送れているのか、それが気になります。