ピーターパンの日

　今日12月27日はピーターパンの日です。1904年（明治37年）の今日、イギリスの劇作家ジェームス・バリーの童話劇「ピーターパン」がロンドンで初演されたことが由来です。ピーターパンは、ネバーランドに住んでいる永遠に歳を取らない少年です。
　

ピーターパン症候群

　ピーターパンと聞くと、私は必ずピーターパン症候群（ピーターパンシンドローム）を思い出します。これは年齢的には大人なのに、精神的に大人になれない男性のことを指しています。パーソナリティ障害の一つでもありますが、心理学や精神医学の正式な用語ではないそうです。その特徴は、大人になることを拒み、現実逃避する傾向があることです。誰にでもある一面だとは思いますが、その傾向が一般的なレベルよりもかなり強いとピーターパン症候群と言われるのです。
　

　この言葉を聞いたのは私が大学生の頃だったと思います。そして聞いた時に「ああ、自分のことだ」と感じたことを忘れません。当時の私は就活の時期だったのに、一切就職に向けての動きはしませんでした。これから社会に出て企業の一社員となって働くということを現実として考えられなかったのです。スーツを着てネクタイを締めて毎日朝から晩まで指示通りに働くなんて自分には無理だと思いました。
　

　ではどうしたいのかと言われても、胸を張って堂々と「こうしたい」という思いもありませんでした。ただ何となく「雇われて働くのは嫌だ」という思いがあるだけです。「自分で事業をしたい」けれども「責任は負いたくない」という相反した思いが交錯していたので、その後は何をやっても上手くいきません。仕事はそれなりに真面目にやっていましたが、「主任」や「店長」などの声が掛かると、その責任の重さに耐えられなくて辞めてしまうことが続きました。そんな人間ですから一生独りでさみしく生きていくことを覚悟していました。
　

　今では奇跡的に結婚して子供3人の父親となっていますが、それでもピーターパン症候群だという自覚は変わっていません。恐らくこの先も変わらないでしょう。我が家の大黒柱は妻であり、妻がいるからこそ私は普通に生活出来ているのです。出会いというものは本当に人生を変えてしまうことを実感しています。良い出会いもあれば、悪い出会いもあります。妻にとっては残念な出会いだったのかもしれません。笑い話にならないかも…。