記念日のすすめ 191120 ~大切な人にプレゼントをしよう~

世界子どもの日

 今日11月20日は世界子どもの日です。1954年(昭和29年)に国連で制定された国際デーの1つです。1959年(昭和34年)の今日、「子どもの権利に関する宣言」が採択され、1989年(平成元年)の今日、「子どもの権利に関する条約」が採択されたことから、11月20日が世界子どもの日とされました。子どもの世界的な相互理解、子どもの福祉を増進させることが目的です。
 

子どもの権利と親の指導

 子どもの権利条約・第12条「意見を表す権利」に「子どもは、自分に関係のあることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、じゅうぶん考慮されなければなりません。」とあります。そうです。子どもは自分の思いを表現することは自由なのです。ちなみに「子どもの定義」は同・第1条で「18歳になっていない人を子どもとする。」とされています。
 

 ただ、同・第3条には「子どもにもっともよいことを」として「子どもに関係のあることを行うときには、子どもにもっともよいことは何かを第一に考えなければならない。」、同第5条には「親の指導を尊重」として「親(保護者)は、子どもの発達に応じて、適切な指導をする。国は、親の指導を尊重する。」ともあります。
 

 つまり、子どもは思ったことを言うのは自由だが、その思いが叶うかどうかは親(保護者)の考えに依る、ということです。意見を表すことに権利があるのであって、意見を通す権利ではありません。意見は聞くけれども、どうするかは親が決めることで、最終的には子供よりも親の考えが尊重されるのです。
 

 子どもの意見は大人から見たら視野の狭いことが多いものです。まだ社会の仕組みを知らないことを理由に「世の中はそんなに甘くない」「大人になれば分かる」などと諭すことになります。また、それぞれの家庭の事情により、思いを叶えてあげることが困難なため「我が家ではそれは無理」と言うこともあるでしょう。子どもはそれらを繰り返されると「言ってもどうせ否定される」と思い、思っていることを言わなくなります。
 

 それは子どもの「意見を表す権利」を侵害することにもなりかねません。いくら口で「言いたいことを言えば良いんだよ」と言っても何も言ってくれなくなります。私自身がそうでした。それまでの経験から、言えば否定されることが予測されたので、父親には自分の思いを表現することはなくなりました。今思えば、大事なことを父親に相談できなかったことは大きな損失だったと感じています。
 

 ですから自分はそのような親にならないようにしたいのですが、難しいものです。そもそも子どもが親のことをどう思っているかなんて分からないのです。その子にとって最も大事なことは何かを考えて行った指導でも、子供がその指導に対して感謝することは期待出来ません。むしろ恨まれるかもしれないのです。
 

 ただ、たとえ子どもだとしても、その年齢に応じて真剣に考えて出した意見のはずなので、そのことは尊重したいと思っています。そのため、理不尽な否定はしないようにしているつもりですが、冷静さを欠いてしまうことも多いので、果たしてできているのでしょうか…。

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