そっくり人形作りの公式

　そっくり人形に限らずどのような商品でも購入したものが不良品なのではないかと感じれば販売店や製造会社に相談をすると思います。そしてその時の相手側の対応の仕方で信頼できるかどうかが何となく分かるものです。ただそれは単に対応したスタッフ個人に対する感情である場合が多いのですが、店や会社全体のイメージとして捉えられやすいので気を付けないといけません。
　

クレーム対応に気を付けよう

　〝これは何かおかしい、不良品ではないのか〟と感じた場合でも自分の取り扱い方の間違いだったりすることもあります。ですから会社側に相談する時でも明らかに不良品だと確信がないと何となく控えめな口調になるものです。ですからその時の会社側の説明で全てを納得出来なくても〝そんなものなのかな〟と自分を納得させてしまうことはありがちなのではないでしょうか。
　

　先日我が家でも同様のことがありました。息子にラジコンカーを買ったのですが、走行している途中で走り方がおかしくなりました。ノッキングするような感じで走らなくなったのです。いったん電源を切って中に入った砂などを取り除いてから改めて作動させるとまた通常通り走り出しました。その後自宅に戻ってから動かしてみるとまた同じ不具合を生じたため製造元のカスタマーセンターに問い合わせしたところ、〝見てみますので商品を着払いで送ってください〟と言われました。症状が出たときの状況を書いたメモを同封して送りました。
　

　カスタマーセンターから連絡がきて話を聞くと〝当初は言われた通りの不具合が見られましたが、バッテリーをこちらのものに換えたところ不具合は見られませんでした。恐らくバッテリーの充電不足だと思います。このまま送り返しますのでバッテリーをフル充電して様子を見てください。〟との回答でした。その説明を聞いた時に、〝普通はバッテリーの充電不足なら単に走らなくなるだけなのではないか？〟との思いが頭をよぎりましたが、実際に充電不足だったことと外出中でもあったため取り敢えずそれで了解をしました。

　しかしフル充電してから走らせているとまた同じ症状が出ました。予想通りです。もしも充電不足が原因だったとしてもノッキングのような現象が出るということはやはりどこかがおかしいからなのではないかと思います。普通に考えればそう思うのではないでしょうか。それなのに〝充電不足〟という購入者側の不手際を理由にして満足に点検しないで送り返すというのは会社側の怠慢だと思います。しかし私の方も充電不足を指摘された弱みもあり余計な手間を掛けてしまったという申し訳無さもあったので、最初の説明を受けた時にはそこまで言うことが出来ませんでした。
　

　今回のことは自分自身の仕事に置き換えて考えるべきことだと思います。自分が制作者であるということはお客様に同様の不満を抱かせる恐れがあるわけです。そしてお客様は言いたいことを言えずに不満を残しているかもしれません。安易なクレーム対応をしてはいけないと改めて思わせる体験でした。