恋愛と幸せ

　恋心が愛情に変化するのが恋愛。では恋心と愛情はどのように違うのでしょうか。ウェルカムドールたちは考えます。
　

恋と愛

　「恋が愛に変わるっていうけど実際には何がどう変化するのかな？。」
　「相手のことが好きって気持ちは一緒のようだけど。」
　「恋と愛の定義は人によって様々なんじゃないかな。だからはっきりとした違いを示す必要はないかもね。」
　「でも恋愛の入口は恋だよね。誰かを好きになって自分の恋人になってほしいって思っている時点ではまだ愛ではないと思う。」
　「やっぱり恋は欲望だね。高級ブランドのバッグが大好きなのでどうしても欲しいっていうのとあまり変わらない気がする。」
　「手に入らないといつまでも未練が残るね。」
　「そのうちに別のものの方が良くなって欲しい対象が変わることもあるね。」
　「運よく手に入れられたらラッキー。でもその後が問題だね。」
　「欲しくて欲しくてしょうがなかったバッグが手に入ってもまたすぐに別のバッグが欲しくなる人もいるね。」
　「車でもモデルチェンジすると新型の方が良く見えるものだね。あれだけ欲しくて手に入れた車も古くなると粗末な扱いになったりして。」
　「欲しいと思っている時はそのものに対して恋しているってことだよね。ということは欲しかったものが自分のものになってから大事にするかどうかが恋が愛になる分岐点なんじゃないかな。」
　「付き合い始めはどんなカップルでも一緒にいるだけで楽しいものでしょ。その時点ではもう愛情に変わっているのかな。」
　「一緒にいて楽しいっていうだけではまだ恋心が続いていると思うけど。」
　「付き合って恋人の欠点も見えてきてときめく思いがなくなったら恋は消滅しているんじゃないかな。」
　「それでも一緒にいたいと思うのが愛情かもね。」
　「ちょっと待って、愛情が芽生えたら恋心はなくなっちゃうの？。恋と愛ってそんなにきちんと分けられるものなの？。」
　「そう言われればそうだね。さなぎが蝶に変わるのとは違う気がするな。」
　「そもそも愛情って分かりにくいな。恋なら〝大好き〟とか〝自分のものにしたい〟っていう感情だから自己認識しやすいけど、愛って自分でも認識しにくい気がする。」
　「〝好き〟という気持ちを愛だと勘違いしていることは多いだろうね。〝愛しています〟と言う時は恋している場合が殆どだよね。」
　「恋をしている時は恋人のためなら何だってするって思うのは普通で、皆それを愛だと思っているよね。でも本当に自分を犠牲にして相手のために尽くせるかどうかは実際にそういう場面にならないと分からないよ。そして実際に出来るのが愛情なんだと思うな。」
　「恋心と愛情は並べて論じることではないのかもね。」