そっくり人形作りの公式

　昨日の店長日記で〝人形作りに必要なのは正しく見る眼力と想像力、それを表現する技術、そして豊富なアイデア〟と書きました。偉そうなことを書きましたが、さて、当の私は果たしてそれらを身に付けているのでしょうか。
　

正しく見る眼力

　正しく見る眼力とは一体どういうことか。自分で書いておいて上手く説明は出来ません。この表現で良いのかさえも分かりません。ただ物体を正確に見ることが出来ないと自分が思い描いている通りの作品は出来ないと思います。例えばリンゴの絵を描くときに〝色は赤、影は黒〟などと先入観に囚われていると単にリンゴの形の塗り絵になってしまい、物体としての立体感はありません。リンゴの中の青や緑、黄など様々な色を見分ける観察力を身に付けることで絵の中のリンゴの裏側も見えてくるようになります。
　

　では観察力と眼力は同じかというと違います。観察力は眼力の一部です。文字通り観察する力、つまり正しく見る力です。私の言う眼力は〝見えているものを正確に判断する力〟と言うのが一番近いような気がします。判断力の一種です。紙に正円を描ける人はめったにいないと思います。でも描けないからと言って眼力が無いとは言えません。眼力があっても描く力、技術が無い場合もあるからです。でも正円の中に中心点を正確に描けるかどうかは眼力次第だと思います。点を描くのに特別な技術は必要ありません。手が震える場合は別ですけど。円を見たときに中心点を確信出来る人は正しく見る眼力の持ち主だと思います（あくまでも個人的な見解です）。
　

　そっくり人形作りにおいては観察力だけでは足りないと思います。出来上がった作品が〝似ているはずなのに何か違う〟という場合は眼力が必要です。どこにも大きな違いはないのに雰囲気が本人とは違う感じがする時にどこをどう変えれば良くなるのか、その判断が出来ないと困ります。似顔絵であればちょっとくらい違っていても似ているものに仕上がるのですが、人形は違います。肝心なところが少し違うだけで雰囲気が大きく変わってしまいます。その肝心なところがどこなのか、見抜く力が必要なのです。残念ながら私はその力がまだ足りないようです。でも経験を積むことで身に付けることが出来る力だと思います。
　

今日の金沢

　今日はいい天気です。外は晴れていてそれなりに温かそうですが、我が家の中は寒いです。朝から室温があまり上がりません。暖房が恋しいです。
　

　石川県の最北端の珠洲市では今日はウルトラマラソン（102㎞）が行われています。昨年まで6年連続で完走していたのですが今年は不参加です。今年の状態ではとてもまともに走り切れそうにありません。来週の金沢マラソンでさえどうなるのか自信はないくらいですから。