緊急事態宣言

　昨日ついに石川県でも緊急事態宣言が出されました。
これにより百貨店や旅館など休業を決定したところも多いようです。
　

東京超えというデータ

　県知事は「事態が急激に変化し、これまでにない局面を迎えている」と述べました。
ただ、多くの県民はこうなることをある程度予測していたのではないでしょうか。
県知事があまりにものんき過ぎただけです。
ついこの間まで県外からの観光客を歓迎するような発言をしていたのですから。
　
　しかし緊急事態宣言が出されたからには、いつまでも県知事の対応を責めるわけにもいきません。
今後感染拡大を阻止できるかは県民の行動に大きく左右されることになります。
　
　以前どこかの街で外出自粛をする気がなさそうな若者にインタビューをしたニュースがありました。
その人は「自分はコロナにかからないという謎の自信がある」と回答していたようです。
これは自分が特別な存在であるという単なる思い上がりです。
　
　そのような人は結構いるのではないでしょうか。
残念ながらどんなに有名でも金持ちでも他の人と比べて特別な存在の人などいません。
特別な存在のように見える人でも、それは周りの人が特別だと思い込んでいるだけです。
大きな功績を成した人でも特別な人間ではありません。
人間は皆平等です。
ウイルスに罹患する時は罹患します。
もう少し危機感を抱いた方が良いと思います。
　

　さて、ここにきて石川県及び金沢市の感染者率が大きくクローズアップされるようになりました。
10万人当たりの感染者数で石川県は10.7人となり、東京（15.5人）、福井（12.0人）に次いで全国第3位です。
隣県の福井を抜き第2位になってしまうのも時間の問題のように感じる勢いです。
総感染者数ではこの1週間のうちにあっという間に福井を抜き去っています。
　
　金沢市に至っては、10万人当たりの感染者数において東京をしのいで17.9人となっています。（4月13日午後7時半現在のデータです。）
ただ、金沢市と東京都を比べるのはおかしいと思います。
市区町村別で見たら金沢市よりも多いところはたくさんあるでしょう。
ちなみに4月11日時点での東京のデータを拾ってみました。
多い所で
　港区59.7人
　新宿区39.8人
　渋谷区29.4人　などです。
感染者数が191人と一番多い世田谷区は人口も多いので20.4人です。
　
　人口が少ないところにクラスターが発生すれば、感染者の人口比が高くなるのは当然です。
比較対象とするデータを間違えると無用の混乱が生じます。
危機感を持ってもらうことは大事ですが、必要以上の恐怖感を植え付ける可能性もあるので気を付けないといけません。
　

　それでも石川県は全国的に見て感染者数が激増している地域だという自覚は必要です。
そんな中、感染による死亡者が出ていないことは不幸中の幸いと言えるでしょう。
ただこのことで「感染しても死ぬことは無い」と楽観的に考えて、気を緩めてしまうことがないように気を付けましょう。