いい夫婦の日

　今日11月22日はいい夫婦の日です。「いい(11)ふうふ(22)」の語呂合わせであることはすぐに分かります。1988年（昭和63年）に余暇開発センター（現：日本生産性本部・余暇創研）が制定しました。普段はパートナーに伝えられない思いを伝えて、気持ちを形にして贈る機会にしてほしいとの思いが込められているそうです。ちなみに明日の23日は「いい夫妻（1123）の日」です。
　

いい夫婦とは

　いい夫婦とはどんな夫婦のことなのでしょうか。喧嘩をしないと言うことだけでは分かりません。お互いに口をきかなければ喧嘩にもならないでしょう。喧嘩をするほど仲が良いとも言われますが、それも違うように思います。喧嘩は所詮喧嘩です。相手のことを罵ったり、非難したりするのですから、決して良いことだとは思えません。そこには相手の本心が垣間見えてしまい、たとえ仲直りをしたとしても不信感は残るものです。喧嘩は出来るだけしない方が良いと思います。特に子供の前では…。
　

　だからと言って言いたいことを言えない関係ではいい夫婦とは言えません。夫婦と言えども考え方が違うのは当たり前です。相手の意見に納得できなければ、自分の意見を主張することは必要です。でもそこで互いに譲らずに自分の意見を押し通そうとすると喧嘩になります。なぜ相手がそう主張するのかを考えることは大事です。相手にとっては相手の考えが正解なのですから。主張する理由を理解できれば受け入れて譲ることもできるでしょう。
　

　いい夫婦の条件としていろいろと言われますが、私が最も大事だと思うのは、相手を敬うことだと思っています。相手を敬えれば相手の思いを受け入れることも難しくはありません。なにもお釈迦様のように立派な人であってほしいとかいうのではありません。一緒に暮らしていれば相手の欠点も見えてきますし、自分の欠点もばれています。今更立派な人間になんてなれません。それでも自分には出来ないことを当たり前のようにしていることが、相手には何かあるものです。そういう点を認めることで尊敬の念を抱けます。ただ、果たして自分には妻から敬ってもらえる点があるのだろうかと思うと不安になります。
　

　夫婦でも相手の気持ちは見えません。言葉や態度が本心を表しているとは限りません。いい夫婦かどうかなんて他人が見て分かるものではないのです。仲が良さそうに見えた夫婦が離婚する話は今どき珍しくはありません。「いい夫婦とは？」との問いに哲学的分析（昨日は「世界哲学の日」でした）で簡単に答えが出るものではないでしょう。目に見える現象では判断できない精神的な要素が大きいものだと思います。
　

　それだけに、自分では「我が家はいい夫婦だ」と思っていても、妻がそう思っているとは限りません。だからこそ常に相手を敬っていられれば、もしも妻から離婚話を切り出されても、「この人がそう決めたのなら…」と受け入れることは出来るのではないかと思います。今はそうならないように願うのみです。