結婚したい男たち

　あらためて清潔感が大事であることは分かりました。でもそれだけでは足りません。結婚したいけど出来ない男性は更にどうしたら良いのか、ウェルカムドールたちはまた悩みました。
　

脇役になろう

　「清潔感があっても会話が苦手だと親しくなるのは難しいね。」
　「う～ん、慣れてくればそれなりに話せるんだろうけど、それまでに時間がかかるだろうな。」
　「慣れる前に孤立しちゃって、せっかく入ったサークルから疎遠になったなんて話も聞くけど。」
　「そうなる前になんとかしないと。」
　「会話が苦手なら行動でアピールするのはどう？。」
　「どういうこと？」
　「気配り。誰かの手伝いを買って出たり、困っている人を助けたり。合コンの場合なら皆のオーダーをしてあげたり、空いたお皿を片付けたり。気になる女性だけにするのではなく、すべての人に対してやる。それを人の話をきちんと聞きながらやれたら良いね。」
　「人の話を全然聞いていなかったら逆にマイナスになるかも。」
　「お酌ばかりして回るのもご機嫌取りみたいでマイナス。」
　「あからさまなのは良くないね。あくまでもさりげなく、が大事。」
　「バーベキューなら焼き役に徹してもいいんじゃない？。敢えて話をしなくてもいいし。いいように使われているように見えるかもしれないけど、賢い女性ならちゃんと見てくれていると思う。」
　「そうだね。それとなく料理が出来そうな雰囲気を伝えられるとさらに良いね。」
　「知識のひけらかしはダメだけどね。」
　「料理が出来る男性は評価高いね。でも自慢にならないように気を付けないと。」
　「自慢たらしい男は嫌われる。」
　「それと料理に詳しいと人の食べ方に注文をつけたがる人もいるけど、それもＮＧ。目玉焼きにソースを掛けようが醤油だろうが塩だろうがケチャップだろうがそんなの人の自由だし。いちいちうるさい。」
　「…言われたことあるの？」
　「まあ、そういうことも含めて気配りだね。周りの人が気持ちよく過ごせるように考えて行動することが大事。その場ではあまり目立たないかもしれないけど、あとから〝あの彼がいてくれたから楽しく過ごせた〟と思ってくれる人は必ずいるから。」
　「最初は脇役で良いんだね。」
　「目指せ助演男優賞ってとこかな。」