マラソン報告３

　1年ぶりのフルマラソンがいよいよスタートしました。後半のことを考えて、遅いペースでスタートしたのは予定通りです。特に問題は無くスタートが切れたように思いました。
　

予定通りのペース…？

　スタート直後は3時間30分のペースランナーが目の前にいましたが、あえて付いていかないようにしていたため、陸上競技場を出た時には少し前に離れていました。それでも十分に視界に入る位置です。私としては随分遅いペースで走っていますが、それでもすぐに離されることはありません。もしも調子が良ければ後半に追いつくことができるかもしれないと思いながら走り続けました。
　

　スタートから7㎞程の地点が最初の折り返しです。そこまではなだらかな下りになっています。走っていると特に下っているという感じは無い程度です。参加者が少ないため、走り始めてすぐにランナーがまばらになります。参加人数が多い大会だと走っている間中は常に周りに人が多くて走りづらいのですが、この大会はすぐに自分のペースで走れるようになるのでとても楽です。
　

　5㎞手前の最初の給水所でも楽に給水が取れます。いつもならランナーが一斉に集まるので給水することでペースが乱されますが、そのようなことはありません。
　

　ゆっくり目のペースで走っているので、3時間30分のペースランナーは徐々に遠くに見えるようになっています。それでもまだ追いつこうと思えば追いつける距離です。5㎞でのタイムを見ると1㎞5分ちょっとのペースで、予定通りでした。このままで良いことを確信して最初の折り返しを目指します。
　

　最初の折り返し手前で3時間30分のペースランナーとすれ違いました。このくらいの差ならまだまだ3時間30分でのゴールも可能だと思いながら余裕を持って折り返しを過ぎました。
　

　ところが、その思いが間違っていることに少しして気付きました。折り返すと向かい風で、とても緩やかですが上り坂です。自分では今までと同じペースで走っているつもりですが、何だか遅くなっているようにも感じます。折り返しまで同じペースで走っていた前のランナーから少しずつ離れていきます。そして3時間30分のペースランナーの目印である風船がかなり遠くに見えるようになりました。「そんなはずはない」と状況を素直に受け入れることが出来ません。
　

　まだ10㎞手前なのだからペースが落ちるわけがない、そう思いながらも何だか足が少しだけ重くなった気がします。そしてお腹、というか胃の辺りが何となく痛み出してきました。空腹の時に感じるような痛みとも似ています。朝食を早く取り過ぎたことで、もう空腹になったのかもしれません。空腹感からくるものならば、しばらくすれば収まるだろうと思いながら走り続けました。
　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・つづく