救急の日

　今日9月9日は救急の日です。「きゅう（9）きゅう（9）」の語呂合わせであることは誰にでも分かりますね。1982年（昭和57年）に厚生省（現：厚生労働省）と消防庁が、救急業務や救急医療について一般の人々の正しい理解と認識を深め、救急医療関係者の意識高揚を図ることを目的に制定しました。
　

救急車を呼ぶかどうかの判断

　救急医療と通常の医療との違いはどこで判断するのでしょうか。交通事故などで救急車が出動する場合は救急医療だと分かりますが、自宅や勤務先などで具合が悪くなった時に、果たして救急車を呼ぶべきかは迷う人は多そうです。救急車をタクシー代わりに使う患者が多いことが問題視されていることにより、なおさら「この程度で119番通報してはいけないのではないか」と私のような小心者は思ってしまいます。
　

　意識を失っていたり、意識があっても自分では全く動けない状態であれば、周りの人は迷うことなく救急車を呼ばないといけませんが、意識がはっきりしていてある程度動けている場合は苦しそうでもタクシーを呼んで外来受診すれば良いだろうと判断しそうです。
　

　しかしタクシーを呼んだ場合はどこの病院に行くかを自分で判断しないといけませんし、到着までに時間が掛かるでしょう。タクシーに乗ってから容態が急変する可能性もあります。行先や所要時間の違いがその後の経過に大きく影響するかもしれません。下手をしたらその判断ミスで命を落とすことにもなりかねません。
　

　最近は「コードブルー」などドラマの影響で救急医療が身近に感じられるようになっていると思います。ただ、その中では常に医師や看護師たちの過酷な忙しさも描かれています。そのため、本当に生死を分けるような患者のみがお世話になる場所というイメージも強いです。架空の話とはいえドラマにより内情を把握している（つもりになっている）ことで「一般外来で済むかもしれない症状で救急に運ばれたら迷惑がられるかも」とも思ってしまいます。
　

　そのように判断に迷ったときのために、全国版救急受診アプリ「Q助（きゅーすけ）」というのがあります。急な病気やケガなど、症状の緊急度を判断するために消防庁が提供しているアプリです。当てはまる症状を画面上で選択していくと、緊急度の目安が分かり、必要な対応が表示されるというものです。そして緊急度が高いと判定された時にはアプリから119番通報できるのです。緊急度が高くない場合でもそのレベルに合わせて必要な対応方法を教えてくれます。いざという時のためにインストールしておくことをおすすめします。（私もしました。）まあ、使わないで済むことが一番ですけど。（ずっと使っていないからといってアンインストールはしないでくださいね。）