記念日のすすめ 190820 ~大切な人にプレゼントをしよう~

誕生記念筆の日(赤ちゃん筆の日)

 今日8月20日は誕生記念筆の日です。誕生記念筆とは赤ちゃんの産毛で作る筆のことです。何故今日なのかというと、8月を「ハッピー」、20日を「筆(ふで)」と読む語呂合わせからだそうです。愛知県豊川市に本社を置く赤ちゃん筆センター株式会社が1999年(平成11年)に制定しました。
 

子供の記念の品

 赤ちゃんの髪の毛はまだ母親のおなかの中にいる時、つまり生まれる前から生え始めます。そして生まれてから一度もカットしていない産毛を赤ちゃん誕生の記念として筆として残しておきます。それが誕生記念筆です。我が家でも子供たち3人の誕生記念筆があります。
 

 親は我が子に対する思いからいろんなものを記念として残したくなるものです。写真や動画はもちろんのこと、手型や足型、抜けた歯、絵や手紙など様々です。誕生記念筆もその一つです。
 

 ただこのようなものを残しておいて、果たしてどんな意味があるのでしょうか。そう思うことが時々あります。実際にそれらの品は家の中のどこかにしまい込んでいて、あらためて見ることは殆どありません。写真や動画をたまに見るくらいです。写真や動画を見て「このころは可愛かったなぁ…」などと郷愁に駆られますが、その頃に戻ることは出来ないため何となく寂しくなったりします。
 

 良いことも悪いことも多くの事は忘れてしまいます。人間とはそういう生き物です。たとえ覚えていることがあっても曲解して記憶に残っているように感じます。おそらくその方が生きていくうえで都合が良いからなのだと思います。いつまでも過去に囚われていると今が生きづらくなるのではないでしょうか。
 

 特に歳を取ると若かった頃に比べて明らかに劣ると自覚することが多くなります。そうなると若い元気な時の具体的な記録を見たときにその衰えがはっきりしてしまい愕然とします。時の流れに抗うことは出来ないことを改めて知らされるのです。今を楽しく生きるためには過去の記憶など無い方が良いようにも思います。
 

 我が子に対しても成長した今の子供だけを見ていれば良いのかもしれません。幼いころの可愛さが徐々に消えつつあっても写真などがなければその変化はさほど気にならないように思います。もちろん成長してくれることはうれしいし、今でも親からすれば十分可愛いのですが、幼いころの具体的な姿を今でも見ることが出来てしまうので、その差が歴然としてしまい「あの頃は…」などと思ってしまうのです。幼いころにしか見られない可愛さはいつしか消えてしまうものだから仕方がないとは分かっていても。
 

 それでも親としては我が子の成長の足跡を残しておきたいと思ってしまいます。残しておいて何になるのか分からないけれども残しておきたい、それが親の自然な思いです。忘れてしまうからこそ残しておくのかもしれません。どんなに楽しい日々でもいつかは忘れてしまいます。だからこそ日々の子供たちとの関りを大切にしようとも思えます。過去に囚われるのは良いことではないでしょうが、過去を懐かしむことで今を大事にできるようにも思います。

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