幸福の日

　今日5月29日は幸福の日です。これは〝5(こ)う2(ふ)9(く)〟と読む語呂合わせであることはすぐに分かりますね。インターネット等によるグリーティングカード、慶長関連ギフト等通信販売事業などを手掛ける株式会社ヒューモニー（現佐川ヒューモニー株式会社）が制定したものです。
　

幸福再考

　4月4日は幸せの日であることは以前お伝えしました。その時に幸せについて私の思いを少し述べましたが、今回も少し話をしたいと思います。
　

　幸福とは多くの辞書では〝心が満ち足りていて不平不満がないこと〟などと説明してあります。自分の置かれている現状に満足出来ていれば幸福だということのようです。そのため幸福になるには欲を持たないこと、人と比べないことが出来れば良いのです。ほとんどの宗教の教えでもそのように言われているようです。
　

　しかしそれは簡単なことではありません。前回もそうお伝えしました。人間が欲を抱くのは本能です。他人と自分を比べて一喜一憂するのも人間としての性です。その大きさには個人差がありますが誰もが生まれたときから身に付けているものです。個人差は個性であり人それぞれの特徴・特性です。欲を持つなとか人と比べるなと言うのはそういう人間本来の特性に蓋をしろと言っているように感じます。
　

　確かに欲を持たずに人と比べずに生きられれば不幸だとは感じないような気がします。でもだからといって幸せだと感じられるのでしょうか。恐らく欲が始めから無ければ不幸だとも幸せだとも感じずに生きていくのだと思います。ある意味、何も感じずに生きていけるというのは幸せな人生なのかもしれません。ただ人間が皆そのような生き方になればあっという間に絶滅すると思います。欲が無ければ子供を作るということも無くなるでしょうから。
　

　欲を持つことは大事なことで人間が成長するには必要なことだと思います。好きな人と結婚して子供を授かりたいというのも欲望です。それが叶えば幸せだ、叶わなければ不幸だ、と感じるでしょう。しかし人生の幸福感はそれとはまた別です。欲望が叶わなかった時に不幸だと思うのは仕方がありません。しかしいつまでもそのことに囚われて不幸を引きずって生きていくことが本当の不幸なのではないでしょうか。叶わなかったことがあっても〝それが自分の人生なんだ〟と受け入れて新たな目標に向かって生きていければ幸せになれるのだと思います。
　

　どのような人でも多くの幸・不幸を経験しながら成長していくものです。人間として生まれた以上は欲が叶わずに失望したり、人と比べて落胆することは仕方がないことです。ただ、そのようなことがあってもそれを素直に受け入れられるようになることが幸せになるコツのような気がします。それが出来れば死ぬときに〝幸せな人生だった〟と思えるのではないかと思います。