幸せへの道標

　外では良い顔をしているのに家に帰ると態度が変わるのは、自宅では自分の我を通したいという欲求があるからなのか。そして通しても構わないのだという思いがあるのかも。それは夫婦であれば許されることなのでしょうか。夫婦そして家族だからこそ他人と違う気の使い方があるのではないか？、とウェルカムドールたちは話します。

幸せな関係

　「外で気を使ってばかりだったら家の中くらいは伸び伸びしたいものだよ。少しくらいはわがまま言いたくなるのは理解できるよ。」
　「家でも外でも気を使っていたら気が休まらないからね。」
　「でもわがままを言われる方の気持ちも考えないと。」
　「普段から家でわがままし放題の人は相手がそれを受け入れてくれている優しさがあるから許されているということを理解した方が良いね。」
　「受け入れざるを得ないって人も多いだろうね。」
　「その場合は優しさというよりも諦めだな。力関係で弱い立場だとそうなりやすいんだろうな。」
　「職場だと〝この上司に逆らっても無駄だから…〟って感じで仕方なく従っている部下は多いと思うよ。」
　「そういう上司は尊敬されることはないんだろうね。でも本人はそう思っていないんだろうな。」
　「でも意外とそういう上司は家に帰ったら奥さんに頭が上がらなかったりするのかもね。」
　「部下の方は家では偉そうにしている、とか。」
　「もしもそうならば上司も部下も弱い立場に立っている人の気持ちが分かるはず。それなのに相手を弱い立場に立たせてうっ憤を晴らしているなんてとんでもないよ。」
　「自分がされて嫌なことを人にしないっていうのは子供のころから教育されているはずなのに。」
　「教育されているということは裏を返すと教育をしなければ皆そういうことをしてしまうということなんだよ。誰もが弱い者いじめをしてしまう恐れがあるということ。」
　「相手の立場に立って行動することが求められるんだね。」
　「でも家に帰ってきてまで気を使いたくないよ。」
　「全く気を使いたくないのなら独身でいる方が良いのかもね。でも少し気を使うだけで気の休まる家庭を作ることも出来るんじゃないかな。」
　「それでも一人でいる方が気が休まるでしょ。」
　「そもそも気が休まるってどういう状態のことを言うのかな。」
　「心が落ち着くとか、穏やかになるとか、安心するとかかな。」
　「だとしたら一人じゃなくても良いんじゃないのかな。夫婦でそういう関係を作れば良いんだから。」
　「でも皆それが出来ないから苦労しているんだと思うよ。」