幸せへの道標

　自分の選択と違う生き方を否定しないこと、自分の生き方を否定しないこと、どちらも大事。どのような生き方が良いのかという問いに正解はありません。たとえ結婚して上手くいかなかったとしてもそれは結婚がいけないわけではない、ウェルカムドールたちはそう思います。
　

それぞれの幸せ

　「結婚して幸せになる人も多いのだから結婚すること自体が悪いわけではないんだよ。」
　「そうだね。1人の方が気楽だとか誰かと同じ空間にいるのが嫌とかいう理由で結婚しない人が多いようだけど、結婚して上手くいっている人の中にもそういう思いを抱いていた人はいると思うよ。」
　「ほとんどの人は1人でいる方が気楽って思うんじゃないかな。敢えて結婚しない人は自分は特にそういう思いが強いと思っているかもしれないけど、そんなことないと思うよ。恐らく今まで一緒にいて落ち着ける人と出会っていないだけだと思う。」
　「誰にでも相性の良し悪しがあって一緒にいて煩わしい人がいれば落ち着ける人もいる。自分と波長の合う人となら一緒にいることは苦痛ではないものだよ。」
　「仕事で疲れて帰ってきた時に家に誰かがいたら気が休まらないっていうのは相性が悪いからだろうね。相性が良ければむしろ安心するものだよ。帰ってきて誰もいないと逆に寂しく感じるよ。」
　「それに結婚したからと言って四六時中行動を共にするわけじゃないしね。一人でいられる空間や時間を確保すれば気にならないものだよ。」
　「結婚したことが無いとどうしても〝結婚生活はこういうもの〟というイメージに囚われやすいね。結婚に対するネガティブな情報が多いから仕方がないと思うけど。でも結婚とは決まった形に自分たちを当てはめるのではなくて、自分たちで形を決めていくもの。自分たちの過ごしやすいスタイルにすれば良いんだよ。」
　「それに既婚者の愚痴も問題だね。会社の上司や同僚が配偶者の愚痴を言うのを聞いていたら結婚に消極的になってしまうのは仕方がないね。」
　「そうそう、小遣いが少ないとか自由な時間が無いとか家事を手伝わないとか、そんなことばかり独身の人に言うのは良くないね。」
　「実際には良いこともあるはずなのにそのことは全く口にしないんだろうな。」
　「人間は良いことは忘れやすくて辛いことばかり頭に残るもの。良いことは日常の中に当たり前のように馴染んでいるから気付きにくいんだよ。」
　「愚痴を言う人は愚痴が出るような生き方をしているということ。そういう人は独身だったとしても愚痴だらけの人生だと思う。」
　「自ら幸せを逃しているのかもね。」