そっくり人形作りの公式

　ここまで似ているとはどういうことなのかについて話をしてきました。そして分かったことは、分からないことが多いということ。何か分かったような分からないような、良く分からない話です。
　誰が見ても似ているからといってそっくりとも言えません。各時代の総理大臣の似顔絵は誰が見ても本人に見える、つまり似ているものが多いです。でもデフォルメされているのでそっくりとは違います。
　

似ていてもそっくりとは違う

　そっくりという言葉を辞書で調べてみると〝非常によく似ているさま〟（出典：デジタル大辞泉）と説明があります。非常によく似ているとは、わずかに違う部分はあるが多くの部分で似ているというような感じでしょうか。つまり似ているという言葉の中の最上位にあるわけです。まあ、今更理屈を並べなくても誰でも分かっていることですね。
　

　ということは似ているけれどそっくりではないというものは多そうです。似ているか似ていないか人によって判断が分かれるのはここに属しているのでしょう。そして似ている範疇に入るメンバーは人それぞれ違うということです。
　

　つまりそっくり人形を作るにあたっては制作者が単に〝似ている〟と思うだけでは危ういということです。〝非常によく似ている〟ように作らないと〝似ていない〟という評価になるかもしれません。お客様の似ている範疇に入れてもらえない恐れがあるからです。
　

　前回お伝えしましたがアプリで私は反町隆史に似ている度86%と出ました。だからといって私の人形として反町隆史そっくりに作ったら非難を浴びるのは明らかです。アプリの〝似ている〟は私だけでなく周りの人たちの似ている範疇に入らないことが多いようです。でもユースケ・サンタマリアそっくりに作られるよりはうれしいです。たとえ周りの人から〝こっちの方が似ている〟と言われても…。
　

　そっくり人形は非常によく似ているように作ったとしても、喜んでもらうためには人間の感情も考えて作らないといけないということですね。
　

今日の金沢

　今日は冬至です。先週金沢は冬本番とお伝えしましたが、昨日今日と穏やかな良い天気です。比較的暖かくてこの時期にしては過ごしやすいです。
　

　今日から3連休の人も多いと思いますが、明日明後日は雨模様。来週末にはまた気温が下がり雪が降る予報となっています。小学生の息子は去年のように大雪で積もってほしいと言ってますが、大人はもうこりごりという人ばかりです。