そっくり人形作りの公式

　私はそっくり人形作りに必要なのは〝正しく見る眼力と想像力、それを表現する技術、そして豊富なアイデア〟だと思っています。このことは今までの店長日記にも書いてきたことです。今現在はそう思っているということで、今後経験を重ねることで変わるかもしれません。
　

　前回までは正しく見る眼力と想像力の２点について話してきました。今回は表現する技術について話します。
　

技術はプロならあって当たり前？

　正しく見る眼力と想像力があってもそれを表現できなければ良い人形は作れないのはお分かりだと思います。〝そんなものはプロとしてやっているのならあって当たり前だろう〟と思われる方も多いと思います。野球選手であれば選球眼や相手投手の球種を見抜く力があってもそれをヒットにする技術がなければプロとしてやっていけませんからね。
　

　でも物作りの世界はちょっと違います。〝私はプロです〟と宣言してしまえばプロになれてしまいます。良いものが作れなければ注文はもらえないかもしれませんが、儲けがなくてもプロでいることは可能です。プロだからと言って技術があるとは限らないのです。
　

　ではそっくり人形作りの技術って何でしょうか。当然そっくりに作れることですが、更に細かく言うと〝そっくりに見えるように作れること〟の方が私は正しい気がします。たとえば人形は実物よりサイズが小さいため顔の凹凸による影の出来方が違います。全く同じ形に作っても何か違う印象になるのです。そのため、似せるためにあえて実物とは違う表現をすることがあります。このようなことが所々で生じます。それに職人によってはデフォルメを得意とする人もいて、あえて本人の特徴を大げさに表現することで似せて作ります。誰が見ても似ていると思わせて更に本人に気に入ってもらうにはかなりの技術が必要です。
　

　では私はその技術があるのか、というと、それは出来上がった作品でご理解いただくしかありません。自分では作るたびに技術が向上している実感はありますが、皆様が納得できるレベルに達しているのかは私自身が判断することではないと思っています。ただ自分で言えることは、常にその時の技術を出来る限り発揮して作るよう意識している、ということだけです。
　

今日の金沢

　今日は金沢マラソンがありました。４年連続の参加でしたが昨年よりも40分、一昨年よりも1時間以上遅いタイムで4時間を大きくオーバー、ここまで走力が落ちているとは思いませんでした。予想よりもかなり悪い結果で今後のマラソン人生に大きく影響しそうです。
　

　天気は予想通りあまりよくありませんでした。朝から雨が降っていて本番中も時々小雨が降るような曇り空、天気予報での晴れマークは一体何だったのか、という感じでした。
　

ハロウィンケーキ？

　昨日は金沢市内でハロウィンの仮装行列があったようです。だからというわけではないですが、ハロウィンに合わせたケーキを作りました。本来はカボチャを使いますが、家に五郎島金時（金沢のさつまいも）があったので五郎島金時パイにしました。パイ生地は手抜き法で作ったためあまり膨らみませんでしたが、焼き立てを食べたためか結構おいしかったと思います。子供たちも喜んでくれたようです。