台風17号接近

　台風がまた日本に接近しています。今日の夕方以降に九州に最接近し、明日には日本海を北東へ進み、温帯低気圧になって北海道付近に達する見込みのようです。
　

　既に九州では暴風や大雨による被害が出ているところもあるようです。台風の進路に当たる地域では十分な警戒が必要です。ここ北陸も明日の朝に接近するようなので、それなりの準備をしておかないといけません。
　

自然災害による被害　千葉県では2週間前の台風15号による停電がまだ復旧していない地域があるそうです。今の時代で台風によりこれほどの事態になるとは全く予想していませんでした。どれほど科学や技術が進んでも人間は自然の力には勝てないのだと改めて思わされます。このことは東日本大震災で学んだはずでしたが、台風の接近、上陸は日本では特に珍しいことではないので、地震ほど脅威ではないと侮っていたところは、私にはありました。
　

　自然災害の場合は未然に防ぐこと、つまり災害が起きないようにすることは困難です。堤防を高くして川の氾濫を防ぐことなどはできますが、それでも想定外の水量の場合は防ぎきれません。猛烈な大雨などの最近の自然災害は想定外の規模になっていることが多いように感じます。
　

　台風15号による停電被害も想定外の規模だったようです。そのため復旧の見込みは当初の発表よりも大幅に遅れています。その対応の遅さに非難の声も多いようですが、現場の人達は復旧のために一生懸命に取り組んでいると思います。遅れているという結果だけを見ていたずらに非難することは避けたいものです。
　

　仕事でもスポーツでも結果は大事です。その道のプロとしてやっていれば尚更です。しかし、全てのことにおいて完璧な結果を出すことは不可能です。良い結果を出せなかった時に、その過程を顧みて悪かったところを拾い出し、どう対応すれば良かったのかを検討して次回に生かすことが大事なのだと思います。悪い結果に対して改善のために提案することは必要ですが、単に非難だけをするのは懸命に取り組んだ人に対して適切な態度とは思えません。
　

　自然災害において被害を出来るだけ最小限に留めることは大事です。しかし、想定外のことが起きうる可能性は常にあります。それは仕方がないことです。大事なのは今後同じような被害を出さないためにどうすれば良いのかを考えることです。千葉の停電により、電線の地中化がクローズアップされているようです。今回のように倒木等による停電を防げることなど、災害による停電が起きにくくなることがその要因です。
　

　しかし、地中化しても全く停電しなくなるわけではありません。逆にそれで停電になった場合には、被害箇所が特定しにくかったり、工事に時間を要したりと、復旧に余計に時間が掛かるというデメリットもあるそうです。これは悩ましい問題です。
　

　被害を防ぐための対策は簡単に答えを出せるものではなさそうです。自然の力の前ではやはり人間はちっぽけな存在なのだと思い知らされます。