即席ラーメン記念日

　1958年（昭和33年）の今日、日清食品株式会社から世界で初めての即席ラーメンとなる〝チキンラーメン〟が発売されました。それを記念して8月25日が即席ラーメン記念日となりました。
　

　昨年10月から今年の3月まで放映された朝の連続テレビ小説「まんぷく」は、日清食品創業者の安藤百福とその妻・仁子（まさこ）の半生がモデルであり、その中でこのチキンラーメンの開発に掛かる苦労が描かれていたことは皆さんご存知のことと思います。
　

インスタントラーメンは不健康？

　インスタントラーメンは発売から半世紀以上経っても、依然として人気の食べ物です。この間いろんな改良がされて随分とおいしくなっているようですが、相変わらず「身体には良くない」というイメージは払しょくできていないようです。では本当に身体に良くない食品なのでしょうか。
　

　まずはカロリーが高そうに感じます。カロリーが高ければ肥満に繋がりますから気になるのは当たり前です。そのためスープを残すようにしている人も多いのではないでしょうか。しかし、実際にはインスタントラーメンはスープを全部飲んでも400kcal前後で、決して高い数値ではありません。親子丼やチャーハンなどは750kcalほどであり、菓子パンも1個300kcalくらいで2個食べたら600kcalになってしまいます。それらに比べれば断然低いのです。
　

　では栄養面ではどうでしょうか。確かに栄養バランスは良いとは言えないようです。しかし、どのような食品でもそれ一つだけで栄養バランスが良いと言えるものは殆ど無いように思います。ご飯ならおかずで、パンなら具の総菜でバランスを取るように工夫することが大事です。毎食インスタントラーメンを食べるのでなければ、それほど気にすることではないのではないでしょうか。インスタントラーメンに不足している栄養素を他の食事で摂るように心掛ければ問題はないと思います。
　

　そして実際に食べていて気になるのは塩分ではないでしょうか。何となくポテトチップにも似たあの独特の味付けが私にはちょっと濃く感じます。実際に日本即席食品工業協会で出している数値だとインスタントラーメン1食当たりおよそ4.8ｇの塩分が含まれているそうです。4.8ｇと聞いても果たして多いのか少ないのかよく分かりませんが、これはかなり多いようです。成人男性の1日当たりの塩分摂取基準の目標は8.0ｇ未満なので、インスタントラーメン1食でその6割にも達してしまうのです。4.8ｇの内訳は、麺とかやくが2.0ｇでスープが2.8ｇなので、やはりスープは残した方が良いようです。
　

　結論としてはスープを残せばインスタントラーメンは他の食品と比べて特に不健康とは言えない、ということです。だからと言って、どんな食品でもそればかりを食べていれば栄養面で偏りが出て不健康なのは明らかなので、インスタントラーメンばかりを食べるのは止めましょう。