幸せへの道標

　外でストレスを溜めているのだから家に帰ってまで気を使いたくない。その気持ちは理解できます。しかし、だからと言って家族の前で好き勝手にするのは何かおかしいのではないか。気を使いたくないからと言って自分本位に行動するのは気の休まる家庭を自ら壊しているのでは？。ウェルカムドールたちは疑問に思います。
　

幸せな関係

　「結婚当初は家に帰って愛する人と一緒にいることで心が休まっていたはずだけど、なぜ今はそうならないのかな。」
　「長年の間にいろいろあったからじゃないの？。喧嘩とか。」
　「毎日一緒だと飽きてくるのかも。」
　「結婚生活に限らず、どんなことでも初めてする時はドキドキワクワクするよね。それで最初の内は興味が持ててとても楽しい。でもそれをすることが当たり前になるとマンネリ化して興味がなくなりつまらなく感じてしまうものだよ。」
　「それに最初は相手に対して気になることがなくても、一緒に生活することでだんだんと不満も出てくる。我慢しきれなくて口に出すと言われた方は面白くないよね。それで言い返したりして何となく家の中の雰囲気が悪くなってしまい、家にいても心が休まらなくなるんじゃないかな。」
　「全ての家庭に当てはまるとは思わないけど、そうなりやすい傾向はあるだろうね。」
　「誰でも子供の頃に親に口うるさく注意されて家にいたくないと思ったことはあるんじゃないかな。それに近いのかも。」
　「それでも学校よりも家にいた方が落ち着けた気がする。」
　「家では素のままの自分でいられるからね。」
　「なんだかんだ言われても母親のことは好きだったし。」
　「どんなに怒られても結局は母親の優しさを感じていたんだと思う。」
　「そう考えると夫婦でも少々喧嘩しても家で心を休めることはできそうだけど。」
　「母親と子供の関係性は特別だと思うよ。夫婦でそこまでの関係を築くのは無理なんじゃないかな。」
　「もともとは他人だからね。相手の気持ちを疑い始めたら自分の気持ちも離れやすくなっちゃうよ。」
　「母親と子供の場合は切れない絆があるからね。たまに〝自分は愛されていない〟とすねることはあるけど、それは〝もっと自分を愛してほしい〟っていう気持ちの裏返しなんだろうな。母親のことを大好きだから。」
　「じゃあ、夫婦の場合も家の中で自分本位に振る舞うのは相手に対して〝もっと愛して〟ってアピールしているってことなんじゃない？。」
　「ありのままの自分を認めてほしい、そういう優しさを求めているんだっていう表現なのかもしれないね。」