恋愛と幸せ

　相手の性格は付き合ってみないと分からないのだから、恋人の条件を最初から決めてしまうのは幸せへの入り口を狭めてしまうようなもの。誰でも良いというわけではないけれど条件に合う人だけが幸せへのパートナーになれるとは限りません。ウェルカムドールたちは恋人の選び方を話し合っています。
　

恋人の条件

　「確かに付き合ってみないと本当の性格は分からないけど、特別好きでもない人と付き合うのは抵抗があるな。」
　「特に相手が自分に好意を持ってくれているのならその気持ちをもてあそぶような感じであまり良い気はしないね。」
　「だからまだ恋人になったわけではないことを最初に伝えておく必要はあるね。」
　「なんかちょっとずるくない？。」
　「なんで？。恋愛なんてそんなもんでしょ。初めから両想いの方が珍しいんじゃないの？。」
　「そうだね。自分が告白した方の立場だったらそれでもうれしいものだよ。」
　「取り敢えず出だしはOK。その後から少しずつ自分を好きになってもらえるように頑張るっていうのは良くある話だね。」
　「でもそのパターンだと相手は好きになってもらうために良い面しか見せないんじゃないの？。それだと本当の性格は結局分からないよ。」
　「最初はやたらと優しいだろうね。でもそれはどんな恋愛でも同じだよ。付き合い始めの頃は共に自分の一面しか見せていない。しばらく付き合い続けることで少しずつ相手の性格が見えてくるものだよ。」
　「趣味や会話の内容や友人関係とかで自分と合う人かどうかは何となく分かってくるもの。やっぱり自分とは合わないと思えば断れば良いんだし、思っていたよりも良い人そうであれば付き合いを続ければ良いんじゃないかな。」
　「人間っていろんな面を持っているから単純に優しい人とか怠け者とか決められないよ。周りの人には冷淡だけど家族にはとても優しい人もいるし、仕事は真面目だけど家ではぐうたらって人も結構いるみたいだね。置かれた環境によって違いがあるのだから付き合っているだけではその人の全てを知ることは無理だと思うよ。特にまだ恋人として付き合っているわけじゃないし。」
　「じゃあ結局は付き合っても本当の性格は分からないってことじゃない。」
　「それは仕方がないよ。誰だって付き合う人に全ての面を見せるわけじゃないでしょ。それでも単なる異性の友人には見せない面を見せるはず。恋人にするかどうかを判断するためにはそういう普段は見えない面を知ることは大事だと思うよ。」