幸せへの道

　結婚していてもいなくてもお互いに幸せならばそれでいいのでないか、ウェルカムドールたちはそう思い始めました。
　

幸せの形２

　「結婚してもらった方が私たちはうれしいけど、大事なのは2人が幸せになることだよね。」
　「そうだね。せっかく結婚しても喧嘩ばかりの夫婦では僕たちも見ているのが悲しいからね。」
　「でもどうしたら幸せになれるのかな。」
　「恋人同士として付き合い始めたときは一緒にいられるだけでお互いに幸せを感じられるだろうね。でもその期間はそう長くはないって言われてる。」
　「だんだんと相手の欠点とかも見えてきて、最初のことは気にならなかったことが気に障るようになったりするんだろうな。」
　「あばたはえくぼではなく、やっぱりあばただってことに気付くんだね。」
　「そしていつも一緒はしんどい、たまには一人になりたいって思うんだろうな。」
　「そうなったらもう幸せではないの？。」
　「人によるだろうね。あばたに気付いても大事な人には変わりはないと思えれば、幸せは続いていると思うよ。」
　「どちらかに心変わりが生じると徐々に幸せが離れていくんだろうね。」
　「じゃあ、幸せでいたいなら相手が心変わりしないようにしないといけないってことかな。」
　「ありのままの自分で満足してくれる相手なら特に気にかけなくてもいいかもしれないけど、それって稀なケースだと思う。だから幸せでいたいからとかに関わらず、相手の気持ちを推し量って付き合うことを心掛けないといけないね。」
　「でもそれって疲れそう。」
　「程度の問題だね。常に相手に気を使ってばかりだと当然疲れるよね。でも全く気を使わなければ相手の機嫌を損ねてしまうだろうね。」
　「その塩梅が難しいな。」
　「そうだね、人は皆性格が違うし気になることも違うから、自分を基準にしていると意外なところで相手を怒らせたりしてしまう。普段から相手のことを良く観察していないと分からないことだね。」
　「幸せになるには努力が必要なんだ。一人の方が気楽っていう人の気持ちが分かるな。」
　「そこで相性が大事になってくるね。それほど努力しなくても上手くいく相手を見つけられると良いんだね。」
　「逆に相性が悪いと一生懸命頑張っても上手くいかないってことだね。」
　「相性の良い人を好きになればいいけど、そうでない場合は大変だな。」
　「でも相性が合えば一緒にいると楽しいから自然と好きになれるんじゃないかな。」
　「一目惚れは相性無視だから危険ってことだね。」