国際反戦デー

　1966年の今日、日本労働組合総評議会がアメリカ軍のベトナム戦争介入に反対する全国政治ストライキ「ベトナム反戦統一スト」を行うと同時に、全世界の反戦運動団体に呼びかけました。これが由来となり、10月21日が国際反戦デーとして記念日に制定されました。
　

　国際と銘打ってありますが、日本だけの記念日です。ただ、「世界平和実現のための行動の日」として世界各地で反戦に対する集会や抗議デモが行われているようです。
　

反戦と安保法

　世界中の多くの人は戦争に反対だと思います。その反面、各地で紛争が起こっているのも事実です。その紛争を収めるために新たな武力行使が行われます。残念ながら反戦の思いだけでは戦争を無くすことはできないようです。
　

　今まで日本は憲法9条があることで、戦地で武力行使することはありませんでした。しかし最近はそれも怪しくなっています。日本の「お金は出すけど血は流さない」という姿勢がアメリカを始めとした世界各国から評価されなくなっているようです。そこで違憲だとの声が多い安保法を無理矢理成立させて、自衛隊が武力行使できる道を作りました。
　

　日本が自ら戦争を始めることはなくても、状況によって日本人である自衛隊員が戦地で武器を使って戦う可能性が出てきたわけです。これにより自衛隊員が戦死することは十分に考えられます。また、戦争に加担したと言うことで、日本本土がテロで襲われる可能性が強まったことは否定できません。そうなると一般国民にも被害が及ぶことでしょう。
　

　今まで日本は日米安保条約によりアメリカに守られていたため、近隣諸国から攻撃されることはありませんでした。しかし近年、同条約は不公平だとアメリカ側が破棄をちらつかせるようになりました。それを危惧したのか、安保法を急いで成立させご機嫌をとったように感じられます。ただ、このことにより、敵対する国から「アメリカの仲間として戦争する国」と見なされて、今まで以上に攻撃される恐れが高まったと見ることも出来ます。
　

　第二次世界大戦の教訓から「戦争をしない国」として70年かけて築き上げてきたものが、安保法をきっかけとして失われてしまうとしたら残念です。国際的に何を言われても「戦争をしない国」という姿勢を貫くことは大事なことだと思います。「お金は出すけど血は流さない」ことは恥ではありません。唯一被爆した国である日本がその姿勢を示すことに意味があるのではないでしょうか。