父の日

　今日は6月の第3日曜なので父の日です。私も父親なので祝ってもらう立場です。しかし我が家はそのような雰囲気になっていません。母の日でさえ今では何もしなくなっているので、父の日においては全く期待していません。子供が成長した証であるということで納得するようにしています。
　

　そもそも私にとって父の日というのは母の日のおまけみたいなイメージがあります。そのためあまり積極的にお祝いしようという気持ちが湧かない日です。実際に日本での母の日は1949年（昭和24年）頃からアメリカに倣って行われるようになったそうで、父の日がアメリカで制定されたのは1972年（昭和47年）だそうです。日本で風習として根付いたのはそれから後だと思うので、やはりおまけみたいな感じです。
　

父との思い出

　私が子供の時に父の日に何かプレゼントをしたのかはっきりとした記憶がありません。全く何もしなかったということは無いと思いますが、印象的な出来事は無かったように思います。ただいろいろと思いを巡らしているとネクタイをプレゼントしたような記憶も何となく浮かんできます。ネクタイ売り場に並んでいる中で一番安いものだった気がします。小学校高学年くらいだったのでしょうか。そうだとすると父の日が始まったばかりの頃になりそうです。
　

　私の両親は既に他界していますので、今更父の日や母の日に何かしてあげることは出来ません。生きているうちにもっと優しく接していれば良かったという思いがあります。ですから我が子たちにも〝父親が死んでから後悔しないように今のうちに優しくするように〟と常日頃言い聞かせていますが聞く耳を持たないようです。
　

　私は父親と仲が良かったとは言えません。私にとって父親は怖い存在でした。ワンマンな性格で家族のだれも逆らうことが出来ない雰囲気がありました。ただ高度経済成長期で景気が良かったためか、いろいろなものを買ってもらったり、あちこち旅行に連れて行ってもらった思い出はあります。その時々は楽しかったりうれしかったりしたはずなのですが、だからと言って父親のことを好意的に感じていた記憶はありません。今でこそ育ててくれたことにとても感謝していますが、特に中学生になってからは出来るだけ顔を合わせたくないと思っていました。
　

　私自身が父親となって、このような父との思い出が自分の子育てに大きく影響しています。言葉は適切ではないかもしれませんが、父を反面教師として子供たちと接するように意識しています。それが良いのか悪いのかは分かりません。ただ私には〝あの時、父にはこういう態度で接して欲しかった〟という残念な思いが残っています。我が子たちに私と同じ思いをさせたくはないので、その土壌を作っている、そんな感じです。