そっくりなウェルカムドールたちのつぶやき 117 ~幸せへの道標~

幸せへの道標

 人は皆物事を判断するための自分専用の物差しを持っている。その基準が人それぞれ違うので周りとの調整をしないと関係性に軋轢が生じる。仕事では当然のようにしているはずなのに夫婦間だと出来ない人が多い。それは何故なのか、ウェルカムドールたちは考えます。
 

それぞれの幸せ

 「自分の物差しで測って妥協できないことを相手に歩み寄って妥協してしまうというのは何か相手の思う壺みたいで釈然としないな。」
 「もちろん何でも妥協しなさいということではないよ。それが出来るのはよほど心が広いか既に相手に関心が無くなったかくらいだろうね。」
 「相手もこちらの気持ちを理解してくれているかどうかは大事だと思うな。」
 「ただ相手に理解を求め過ぎると新たな軋轢が生じる恐れがあるから強要はしない方が良いだろうね。」
 「じゃあ、こちらを理解してもらえなくても仕方がないってこと?。それでは納得できないな。」
 「相手が謝らないからこっちも許さないというような意地の張り合いが一番良くないよ。」
 「お互いに意地になってしまうと問題の本質がずれてしまいやすいね。」
 「もともと持っている物差しが違うんだからお互いに〝自分の物差しが正しい〟と主張していたら永遠に問題は解決しないよ。」
 「それほどまでに相手が〝自分は間違っていない〟というのなら相手にとってはそれが真意だとこちらが理解する必要があるね。相手はそういう人だということでそれ以上その問題は突かないのが賢明。相手を理解すること、それが物差しの基準を調整することだと思うよ。許すということとは違う。自分の物差しは変えずに持っていれば良いんだ。」
 「そういうことは仕事では良くやっていることかも。」
 「頭の固い上司と上手くやっていくには必要なことだね。」
 「でも家庭は職場ではないから家に帰ってきてまでそんなことに気を使いたくないよ。」
 「会社では気を使わないと評価が下がるだろうけど、家庭ではそれほど気を使わなくたっていいと思うよ。この人はこういう人なんだって理解すれば良いだけだよ。」
 「そういう相手と一緒に暮らすのはしんどいんじゃないかな。」
 「物差しが大きくズレているところばかりを見ているからしんどいんだと思うよ。ズレていないところだってあるはず。だからこそ結婚したんじゃないの?。」
 「ズレているところは結婚前は分からないものだよ。」
 「全く同じ物差しを持っている人なんていないよ。結婚したばかりの時はズレていないところだけを見ていたのに、いつの間にかズレているところばかりを見るようになっているんじゃないの?。そうだとしたらしんどいのは自分の見方に問題があるからかもね。」

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