恋愛と幸せ

　〝恋愛なんてしたいと思わない、時間の無駄〟と考えている人が増えているという話を耳にしました。ウェルカムドールたちはちょっと心配になります。
　

恋愛しない人

　「そもそも恋愛を自分でコントロールできると思っているようだけど、こういうことが言えるのは本当の恋愛をしたことがないからなんだろうな。」
　「そうだね。結婚をするかしないかは自分で決められるけど、人を好きになるかどうかっていうのは自分で決めることではないよね。」
　「いつの間にか好きになっていたって感じ。」
　「好きになってはいけないと分かっていても好きになってしまったりするからね。」
　「〝この人イケメンでお金持ちだから好きになろう〟なんていうのは恋ではない。」
　「打算的なだけだね。貧乏になったら〝さよなら〟かな。」
　「付き合っているうちに相手の本当の魅力に気付いて好きになることはあるかもね。」
　「人生は長いのに若いうちから自分の生き方を決めるような主張はしない方が良いと思うな。」
　「歳を重ねるごとに考え方って変わるからね。」
　「〝今はそう思っています〟程度に収めておかないと。自分の主張で自分を縛りかねないよ。」
　「本当に人を好きにならないと分からないことなんだろうな。」
　「恋愛はくだらないって主張する人は自分が生まれてきたことも否定しているようなものなんじゃない？。」
　「両親が恋愛した結果だからね。自分の両親のことはどう思っているんだろう。」
　「人類がここまで繁栄してきたのは恋愛の一側面だと思うけど、恋愛抜きの繁栄の方が崇高だとでも言うのかな。」
　「そこまで考えが及ばないんじゃないの？。自分のことだけしか見えていないんだと思う。」
　「全体は見てないね。自分の考えや行動が立派でそれと違う選択をしている人は理解できないっていう狭い視野でしか見ていないんだと思うな。しかも同年代の人だけが対象で、自分の上の世代がどう生きてきたかなんて関係ないんでしょ。」
　「この人の周りには同じように恋愛をしない人が多いらしいよ。そういう仲間がいるから余計に自分の生き方に自信を持ってしまうんだろうね。」
　「今は同じ考えでもそのうち変わるかもしれないのに。〝やっぱり私結婚することにした〟っていう人が出てくるんじゃないかな。そうなったらその人のことも見下すのかな。」
　「同じ考えの人ばかりで集まるのは危険だね。思考がどんどん偏ってしまう恐れがあるから。その中で考え方が変わる人が出てくると裏切り者になってしまいがち。」
　「オタク同士で集まるとどんどんオタクにのめりこんでしまう、お金が無くて止めたいのに止められない、みたいな。」
　「自分の生き方に自信があるのなら、同じ考えの人ばかりで集まる必要はないと思うけど。」
　「そうしていないと不安なんじゃないかな。」