国際平和デー（International Day of Peace）

　今日9月21日は国際平和デーです。1981年（昭和56年）にコスタリカの発案により国連総会で制定された国際デーの1つです。
　

　制定当初は9月第3火曜日（国連総会の通常会期の開催日）でしたが、2002年（平成14年）から9月21日に固定されました。そしてこの年から「世界の停戦と非暴力の日」にもなり、この日一日は全ての国や人々に敵対行為を停止するように呼び掛けているのです。。
　

　毎年この国際平和デーには、ニューヨークの国連本部にある「平和の鐘」が鳴らされます。この鐘は、1954年（昭和29年）当時の国連加盟国６０ヵ国の代表や子供たちから集められた硬貨で鋳造されたもので、公益財団法人・日本国際連合協会から国連に寄贈されました。平和の鐘は平和の象徴になっています。
　

平和とは？

　平和は全ての人にとっての共通の願いのはずです。それなのに各地で多くの紛争が起きています。恐らく戦っている人達はそれぞれに正義のためだと言うのではないでしょうか。正義を貫くことが平和な世界を創ると考えているような気がします。自分が正義で相手が悪、そして正義が悪を叩きのめすことで平和な世の中がやってくる、皆そう信じているのでしょう。正義と悪の間に和解はありえない、なんだかスターウォーズみたいです。
　

　自分たちの正義を主張してばかりしていたら、いつまでも争いは絶えません。人は皆考え方が違うのが当たり前です。環境が違えば価値観も変わります。世の中に絶対的な正義などありません。自分の正義が世界の平和に繋がると思うのは大きな勘違いです。平和を求めるのなら自分が悪だと感じる相手の正義も受け入れる必要があります。それはどちらか一方に偏るのではなく、お互いに同程度であることも重要です。バランス感覚は何事においても大事です。
　

　自分の身の回りだけでも平和を維持するのはとても困難です。仕事やプライベートで周りに不満を抱くことは日常茶飯事なのではないでしょうか。不満を抱くたびに相手を非難していたら争い事だらけの毎日です。それではスムーズな社会生活は営めません。多くは我慢したり、相手の理不尽な要求を受け入れる必要があります。
　

　でも我慢しているのは自分だけではないのです。自分も誰かにそのような我慢を強いているものです。自分が気が付かないだけで。「自分は周りに気を使っているから大丈夫」と言う人は周りの人のことを知らないだけです。感じ方は人それぞれ。自分とは感受性が違う人にとっては、自分の何気ない言動をとても不快に感じているかもしれません。皆がそれぞれある程度の我慢をしていることで、平和は保たれているものです。
　

　平等に調和を取ること、それが平和です。何も不満の無い世の中、自分の正義が全ての人に認められる世の中、それが平和だと信じているうちは、平和な世の中は訪れないでしょう。