カップヌードル発売日

　1971年（昭和46年）の今日、日清食品から世界初となる即席カップ麺のカップヌードルが発売されました。世界初の即席麺であるチキンラーメン発売から13年後のことです。
　

　すでにインスタントラーメン（袋入り即席麺）は一般家庭に広く普及していましたが、それらは全て家庭内で鍋を使って調理する形式のものでした。そこで、当時の日清食品の社長で、チキンラーメンの生みの親でもある安藤百福が、外でも手軽に食べられるように、との思いからカップ入りの即席麺を開発しました。
　

カップヌードルの思い出

　カップヌードルの登場は私が小学生の時です。初めて食べたときの感想は、正直に言うと「麺が細くて食べ応えが無い。入っている具も小さくて素材の味がしない。」というものだったように覚えています。それほどおいしいとは思いませんでした。量も一人前としては少なく感じました。私にとっては母が作ってくれる袋入り即席麺の方が全然おいしかったのです。
　

　新鮮だったのは麺をフォークで食べるということでした。当時はカップヌードルにプラスチック製フォークが付いていました。子供心に「なぜ箸でなくてフォークなんだろう。箸の方が食べやすいのに。」とずーっと不思議に思っていました。外で食べることを想定して作られていたからなのでしょうか、そうだとしても別に割箸で良いように思います。もしかしたら外人が食べることまで想定していたのかもしれません。
　

　カップヌードルは最初はしょうゆ味だけでしたが、程なくしてカレー味も登場したはずです。私はカレー味のラーメンはあまり好みではなかったので、食べたのは数回ほどだったと思います。その後しばらく経ってからシーフードヌードルが出ました。これを食べた時には「結構おいしい」と感じました。それからはカップ麺を食べる機会があると、選ぶのはシーフードヌードルであることが多くなりました。
　

　ただ、カップ麺を食べる機会はそれ程多くはありません。一人暮らしをしていた時でも好んで食べる食品ではなかったです。結局私にとってはカップ麺は常食するものにはなりませんでした。それは今でも同じです。カップ麺を食べるのは年に数えるほどです。
　

　そんな私でもカップヌードルのしょうゆ味のパッケージを見ると、子供の頃のことを思い出します。特別おいしいとは思わなかったですが、父が買ってきてくれて初めてフォークで食べるという体験をした思い出が、初代の頃から大きく変わることのないあのパッケージデザインに残っているのです。