ドラえもんの誕生日

　今日はドラえもんの誕生日です。ドラえもんの生年月日は2112年9月3日なので、あと93年後に誕生するのです。ということは今生まれたばかりの子たちが生きている間にはドラえもんのような高性能ロボットが当たり前のように沢山誕生しているということになります。そしてタイムスリップも出来るようになっているのです。すごい時代です。でもまだ私の周りには未来から来たというロボットはいないみたいです。私が気付いていないだけなのでしょうか。
　

ドラえもんの失敗

　ドラえもんの漫画は1969年（昭和44年）から小学館発行の雑誌で連載が始まっています。のび太は小学4年生という設定なので当時9~10歳です。ちなみにのび太の誕生日は8月7日です。漫画の登場人物は歳を取りませんが、我々同様に年齢を重ねたとすると、2019年の今年は50年後なのでもう60歳です。もうそろそろ孫がいてもおかしくありません。
　

　ドラえもんの本当のご主人様はのび太の孫の孫のセワシです。ドラえもんがのび太の所に来たのは、セワシの人生を良きものにするために、ご先祖様であるのび太の運の悪い人生を修正するのが目的です。そして、のび太は本当ならジャイアンの妹のジャイ子と結婚する人生だったのですが、ドラえもんのおかげで静香ちゃんと結婚するように修正されたのです。
　

　と、ここで一つの疑問が湧きます。結婚相手が替わったということは、のび太の子供、そして孫も全くの別人に替わってしまうのではないか、ということです。そうであれば、のび太とジャイ子の孫の孫であるセワシはこの世に誕生しないということです。本当のご主人様だったセワシは22世紀の時代には存在しなくなるはずです。これで良いのでしょうか。なんだかのび太が得しただけのような気がします。ドラえもんは取り返しのつかない失敗をしてしまったのではないのでしょうか。
　

　まあ、のび太の孫の孫が全くの別人として幸せな人生を送れることでドラえもんが満足するのならそれでも良いでしょう。でもそれだと何だか優生思想に近い感じがします。教育的な漫画であるならば、たとえジャイ子と結婚しても幸せだと感じられるような人間になれるように、ドラえもんがのび太の成長を手助けするというストーリーの方が適している気がします。人間は見た目で判断してはいけないし、本当に好きな人と結婚しなければ幸せになれないということでもありません。（…でも、セワシのことを考えなければ、やっぱりジャイ子より静香ちゃんの方が良いかな…。性格は分からないけど。選択肢が極端すぎる…。）
　

　ドラえもんのストーリーは、のび太が困っている時にドラえもんが便利な道具を出して助けてあげる、でも結局はのび太の運の悪さは変えられないというパターンです。これと同様にドラえもんの力で静香ちゃんと結婚はしたけれど、上手くいかずに離婚、結局ジャイ子と再婚して孫の孫としてセワシが誕生するということになる気がします。ドラえもんが科学の力でいろいろと修正を試みたけど、やはり本来の人生を大きく変えることは出来なかった、でも野比家は代々それなりに幸せに暮らしている、というのが一番良いのではないでしょうか。